遠来のお客様?
         〜789女子高生シリーズ 枝番?

         *YUN様砂幻様のところで連載されておいでの
          789女子高生設定をお借りしました。
 


       




空艇が食われてしまう淵が、天穹にはあるらしいとの話、
そういえば…と朧げに思い出した白百合さんが、

 「私たちがそこにしか縁がなかったからかも知れませんが、
  戦さの場となった空域にあるものとされておりましたよね。」

戦死した者の怨念や深い怨嗟が凝り固まって、
そんな淵が出来たんじゃあないかって、

 「征樹様や良親様が…。」

自分はまだあまりそういう話には縁がなかった頃に、
双璧のお二人から聞いた…と紡ぎかけたのへ、

 「ほれ、あの二人の名前まで知っておる。」

白い衣紋の壮年殿はといや、
子供の拙い失敗を見破ったかのように、
目許をたわめ、頬笑んでしまわれる。

 「儂の素性にしても、お主の、いやさ七郎次の素性にしても。」

  10年も経った今、
  軍の関係者らはほとんど四散しているのだから、
  今更調べようと言っても知己を辿るは時間がかかろう、
  資料なぞ到底残ってはおらぬだろうに

お膝に乗せたくうちゃんの、豊かな毛並みを愛おしみながらという、
ついでのような口ぶりで、

 「だというに、
  そこまで色々と知っておるとなれば、それはもう。」

そうと続けば、どれほどのこと怪しい奴か…と結論づけられるはずが、

 「どんな姿であれ、七郎次には違いないと。」
 「勘兵衛様…。」

何を暢気なと、がくうぅっと肩を落とした白百合さんだったが、
自分のお膝を見下ろしたそのまま、
あれ?と違和感を覚えた。いやいや違和感というよりも、

 “既視感、かな?”

かつての大戦中、
電信系の装備を外し、索敵にとこそり飛び立った哨戒機があった。
そこが何とも片腹痛いことながら、
当時の戦闘機や戦艦のスペックは、
敵同士でありながら なのに北も南もさして変わらず。
同じ原理で動くもの、同じであって不思議はない…なんてな、
とんでもない理屈を持ち出し、
由なきことよとそれらを納入していた商人らに丸め込まれた装備部が、
果たしてどれほどの鼻薬を嗅がされていたかはともかくとして。
回線を経由させない、裸の電波のやり取りをする装備にも、
当然のことながら似た部分が多かったがため、
強力な電波を放たれるとそれへの反応を示すことで、
こちらの位置が知られてしまうという恐れがあったので。
そうやって行動するのが もはや当たり前の習いとなっていたのだが。

 “なかなか戻って来なかった者がひょこりと帰って来たりするのを、
  勘兵衛様は特に咎めも疑いもせず受け入れておられたようだったような。”

あのころから、ご自身の裁量下で済むことならばと、
隊士らへも手厚い方だった隊長殿。
他はともかく、そこは確かに
問題ではないかと皆して案じた方策の甘さじゃあったが。
我らが御主の決めたことなればと、
結局、直接の意見はしないまま、
それへも自分たちが眸を光らせる格好で用心をしいたものだったけれど。

 「……勘兵衛様は、
  まさか以前より
  “神隠し”からの生還者と接したことがお在りだったとか?」

勿論のこと、
腹に含むものを持っている手合いかどうかは、
ご自身の感覚で見極めておいでだったのだろうけれど。
自分なんぞに比べれば、戦歴がずんと長かったお人だもの、
様々な不思議を人よりも深く、
体験しておいでということも有り得るのかも…と、
今頃になって気づかされたようなもの。
だから、今もまた さほど困惑もしないまま、
どう考えても“七郎次”ではなかろう存在へ、
されど さほど警戒しないまま、
むしろ案じなさんなと宥めるように
接して下さっていたということだったのか?

 「………あの。」

再び呆然としてしまった金の髪した少女だったのへ、
今度は心持ち“やれやれ”という気色を滲ませたお顔になった壮年殿。

 「あれこれどうのこうのという理屈はともかく。」

タヌキ猫さんの丸くなった背中に手を置いたまま、
ふふと小さく微笑って見せて、

 「お主、さっきから既に儂を“勘兵衛”と呼んでおろうが。」

こちらからは まだ名乗ってはおらぬし、
儂と同じ年頃の顔触れは この里に限ってもたんとおる。
侍と限っても、五郎兵衛という同世代がいようにの。
それとも、

 「野伏せりの間では、儂の手配写真でも出回っておるのか?」

式杜人の里でお初にまみえた連中は我らを鼻で嘲笑っておったが、
そんな連中が、だというにそういった用意を整えたとも思えぬ…と。

 「小馬鹿にしたそのまま、力技で押して来てもらわねば、
  紅蜘蛛級を生かして帰した意味がない。」

 「………っ。」

此処に来ていた頃はそれこそ見せはしなかったそれ、
それこそ軍にいた頃の、
ちょっとした悪戯でも企むような、
七郎次にはお懐かしい顔を、ちらりとして見せた勘兵衛だった。





       ◇◇



刀のことにしか関心もなければ反応も薄かった久蔵は、
こちらの世界でも、
当初は女の子らしいあれこれにはとんと関心が薄かったこと。
機械いじりが天職のようだった平八もまた、
こちらの世界でも機巧(からくり)をいじるのが好きだし、
その延長として、PCのプログラムにも詳しくなっている…と。
奇跡のリバースが来るまでの暇つぶし、
他愛ないことを話題にし、
こちらは すっかりとお茶会を楽しんでおいでのお三人。

 「それじゃあ さぞかし、
  同世代のお嬢さんたちからは浮いた存在になっているんでしょうね。」

おやおやと苦笑した七郎次へ、
お見通しでございとばかり、たははと首をすくめた平八の傍らで、
久蔵の方はえっへんと胸を張っているのも、
何とも判りやすい“個性”の違いというところか。
甘いものばかりというのも何なのでと、
三木さんチのお抱えシェフが作った
ローストビーフサンドなぞもテーブルへと迎え。
主にはこちらの世界のお嬢さんたちの、ちょっとした武勇伝なんぞ、
一番当たり障りがなかろうからと(…そうかなぁ・笑)
俎上に挙げては沸いていたのだが。

 「  ……?」

ふと。
サンルームの床に落ちていた陽だまりが、
その明度を薄めてゆくのに、
さすがは当家の令嬢で、まずは久蔵が気がついた。
窓の形に白く照り映えていたそれが、
すすすっと陰ってのこと、枠の線を曖昧にしてゆき、

 「そういえば、今日は午後からは
  落ち着かぬ天候となるって言ってましたよね。」

そんな日だったっていうのも関係があるのかなぁと、
平八が手元へ取り上げたスマートフォンの画面を見やり、
天気予報のサイトを呼び出す。
おお面白そうと、
わざわざ身を寄せてその操作を覗き込む七郎次なのを
くすすと見やっていた久蔵だったが、

 「……。」

窓の外で大きく揺れた、スズカケの梢の音か?
いやいや、そんな猛々しいものじゃあなかったが、
それでも覚えのある声が、
そう、誰かの声がどこからか聞こえたような気がして。

 「?」

あれれと周囲を見回しておれば、その声は少しずつ近づいて来る気配。

 「………くう?」

恋の季節に聞かれる、少ぉし甘くて濃密な声。
知らずに聞くと赤子の泣き声にも似ていて、
何でこんな時間にと驚かされもするそんな声が、
ずんと遠くから立ったような?

 「くうちゃんですか?」

ああそういえばいませんねと、
久蔵の呟きを拾った平八があらためて室内を見回すが、
七郎次がいないと気がついた折、
久蔵が大慌てで部屋の外へ出てもいるので、
そのどさくさに飛び出していったのではとも思われて。
だが…

 「…まさか、くうちゃんも一緒に飛んでったんじゃあ。」
 「………?」

それだとまずいのかと、
これはさすがに…小首を傾げただけの所作からでも
久蔵の意が通じたひなげしさん、

 「だって、こちらのシチさんは、
  くうちゃんに相当するものと一緒じゃありません。」

何だ何だと肝の据わった槍使いさんが今頃うろたえるほど、
それは勢いよくもビシィッと彼を指さしたひなげしさんであり。

 「シチさんとシチさん、
  同じものだから入れ替わったのであり、
  だから、単純な“反発”により元通りに戻るんじゃあと思っていましたが。」

え?え?と、今度は自分の衣服のあちこちをはたいてみ、
藤色の羽織の懐ろなぞを覗きまでして、何か持ち合わせはと探す七郎次なのへ。
いやいやそうじゃなくてと、両手で肩を叩いて差し上げつつ、

 「あの子に匹敵するものも一緒じゃないとなると」

眸を伏せ、む〜〜んと何事か考え込んでしまったひなげしさん。
おもむろに目を開けて口にしたのは、


  「こっちへは一体どっちが帰って来るのでしょうねぇ。」
  「※◇×〜〜▽▲っ!!」
  「これこれ、ヘイさん。」

そんな満面の笑みで おっかないことを言うもんじゃありませんと。
今度は混乱して息を飲む久蔵の細い肩を彼がどうどうと撫でてやりつつ、
大人の七郎次さんが窘めたそのときだった。


  ……ふなぁあっ、と


独特な甘い濃さをまとった猫の声が、どこからともなく聞こえて来。
え?え?と、今度は3人共があちこちを見回したそんな中、
さっき陰ったはずの、窓から差し込んでいた陽だまりが、
一際目映く光って、それから……。

  「あ………。」

少しほど背が高くて、少しほどお声が低かった、
ある意味 懐かしい人だった、粋で気遣いの人、
七郎次がいた、窓辺近くの一角へ、

 「きゃっ!」

打って変わっての高い声で、びっくりしましたという種の悲鳴が上がり。
何かに足を取られたか、いやいやバランスを崩しただけか。
後ろへたたらを踏んだ後のような格好で、
床の上へと尻餅をついておいでの人物が……。

 「シチ、くうっ。」
 「シチさんっ。」

濃色のマキシスカートに緋色のカーディガン姿の、
彼女らの大事な大親友。
わあと駆け寄ったところまでは二人同時だったけれど、
座り込んだ格好の七郎次のお膝から、すとんと降り立ち真っ直ぐに、
大好きなご主人の方へと向かったメインクーンちゃんなのを
屈み込んでの抱き上げてやった久蔵へ、

 「くうちゃんには随分と助けていただきました。」

ひなげしさんに手を借りて、
よいしょとそちらさんも立ち上がりつつ、
変わらぬ笑顔を見せた白百合さんがそうと言い。

  それから……

 「もしかしてお二人は、
  昔の“男”だったアタシと、
  此処でお逢いになったんじゃあありませんか?」

お友達二人のお顔を交互に見やりつつ、
他には誰もいないというに、
妙に声をひそめて訊いた、七郎次お嬢様だったみたいです。





       ◇◇◇



何をどこまで御存知なのやら、
こういうことへの理解がない者には、
単なる無防備にしか見えなかろう対処。
まだ幼いとはいえ、初見の少女へと向けていた勘兵衛だったが。
それには彼なりの根拠があったらしくって。

 “…お人が悪い。”

だったらだったで、判りやすく説いてくださればいいものを。
やっぱりずぼらな方だよなと、
安堵をしつつも そこはそれ、
こっちを振り回していましたねと、
そこが不満で、見るからにという判りやすさ、
少しばかり頬を膨らませていた白百合さんだったのだけれども。

 「おや?」

ふと、その勘兵衛が何かに気づいたような声を出し、
それへ重なるように、七郎次とともにやって来た身のお猫さんが、

  ……ふなぁあう、と

威嚇とも警戒ともとれそうな、
何かしらへ向けての意識を強めているぞという濃密な声を立てた。
何事だろかと、七郎次もまたキョトンとしておれば、

 「あ、あれ?」

視野が突然光を増したように見える。
薄暗がりな中にあったものが、
いきなり夕日がどこからか差し込んで来たかのような明るさだったが、

 “こうまであちこちに隙間があっただろうか、この家。”

ほとんど壁を取っ払ったかのような明るさだと気がついたと同時、
自分の視野の中にいる勘兵衛がおおと驚いているようなお顔なのに気がついて。

 「え? これって…。」

室内が明るくなったのではない、
七郎次自身が光り始めたのだと、
自分の手のひらを見下ろして初めて気がついた。
勘兵衛の膝にいたくうちゃんも、その輪郭が光り始めており。

  ……ふなぁあっ、と

さっきよりも大きいお声で鳴き立てたのを引き金にするかのように、
視野が一気に光りに覆われてしまった七郎次であり。

 「あ…ちょ、ちょっと待って。」

ああそうだった、
こんなぎりぎりになって思い出すなんて、
アタシったら本当に…と心の底から口惜しくなったのは。

  あの頃の勘兵衛様に言いたいことがあったのに

この神無村に端を発した騒動に鳧がついてから。
生き残りだった3人の侍たちのうち、
勝四郎は新たな試練へ向けてか、ひとり旅立ってゆき、
残りの二人、自分と勘兵衛は、まずはと虹雅渓へ戻ったのだが。
そこからさして日も置かず、
勘兵衛はそれは静かに七郎次の前から姿を消してしまったのだ。
どうしてそんな情の無いことをなさったのかと、
問い詰めたかったし、詰ってもやりたかったのになと、
それを残念と思いつつ、
気がつけば、こちらへ戻って来ていた彼女だったのであり。

 “………でも。”

何も始まってはいないも同然の段階の彼らに、
そんな話をしたところで、何が何やらと混乱するだけだろうし、
そういう選択肢もあったななんて、
却って示唆してしまう結果にだってならないか?

 “………う〜ん。”

なんて度し難いお人なんだかと、
あらためて相対しても
ひょいと捻られてしまってたほどのおタヌキ様だった元上官殿。

 でもでもあのね?
 そんな勘兵衛様は、
 あなたのことをちゃんと見守っててくれたようですよと、
 本人だけ逢えなかったもう一人の自分へ、
 そんな風に呟いてた白百合さんだったようでございます。







  ●おまけ●



こちらもやはり、
特に大きな爆発音がしたとかいうワケではなかったようだが、

 「一体どこから帰って来たのだ、七郎次。」
 「ああえっと…いや、ちょいと羽目を外しただけですよ。」

いきなり三和土の隅っこへ、
農具を散らかしもって現れた、長身の元副官だったのへ。
上がり框まで立って来た勘兵衛が、
ややもすると呆れたようなお顔で訊いたのは。
壁にも天井にも穴は空いとらんのだが、
手妻のような奇跡で戻って来たとはなと、
そんなこんなを言外に言いたいらしい御主なのだろと。
そこまでくらいなら、こちらも心得たもので察しはついており。

 「言っても信じてもらえるかどうか。」

そんな曖昧を言いつつ、だがだが にひゃっと笑うところは、

  ―― 言わずとも御存知なのじゃあありませんか?

そんな含みもあってのこと。
そして、言われずともそうと拾えた勘兵衛としては、

 「……無事なら善し。」

そうとだけ応じてのそれ以上は特に詮索しないまま、
口許を真っ直ぐ引き絞り、
ちょいと渋い表情になられただけだったのだけれども。

 “今まで此処に、あの可愛らしいアタシがいたんでしょうに。”

今は厳戒態勢だってのに、不審な行動へ深く聞きほじらぬということは、
そういう不思議、ご自身も体験なさったってことじゃあありませんか?と。
こちらもこちらで、深くは訊かない。
ほんに 似た者夫婦、いやさ…この主人にしてこの部下ありというところ、
ほとんど何も言い合わぬまま、
それでも互いの腹のうち、あっさり把握しあった上で。
今日二度目の尻餅をついた腰回りの埃を七郎次が払っておれば、

 「よお、シチさんが先であったか。」

この詰め所にもそろそろ、
村の中の様々な現場へ散っていた皆様が、
食事をとりがてら、申し送りや進捗報告にと集まって来られる時間帯。
本日の帰還者の一番目はといえば、
コツの要る戸を、一番最初にすらすら開けて見せた器用な御仁。
今も、そりゃあなめらかに開けてのお帰り、
石垣を増設中の現場から戻られた五郎兵衛殿とそれから、

 「おや、ヘイさん。」

何度いなしても作業場から離れなかった工兵さんが、
五郎兵衛に襟首捕まえられてという態勢でやって来たのが何とも可笑しくて、

 「とうとう捕まりましたね。」

そうと声をかければ、
悪戯坊主のように言いますかねと、ご当人はやや不満そうだったので。
まあまあと宥めてやっていたのだが、

 「あ、そうだ。あのですね。」

不意な思いつきなんですがというように、
平八のほうへと向けて、

 「このっくらいの大きさの
  電信の装置なんてのはまだ作れないもんでしょうかね。」

何もない宙に指先で四角を描いて見せた七郎次。
ついさっき、こちらのお仲間とそれはよく似たお嬢さんから、
見せてもらったばかりの“すまほ”とやらが。
確かこのくらいじゃなかったかと、思い出しつつ描いて見せれば、

 「そんなカマボコ板みたいに小さいのですか?」

水口で手と口をゆすいだ平八が
肩越しに見やったその大きさへ、
おおと目を見張ったのも判らないではなかったが。
そこへと加えて、

 「ええ。
  しかも、トランシーバじゃなくっての、もっと汎用の。」

  取り次ぎや交換台を経なくとも
  ここから直(チョク)でどこへでも電波を飛ばせて、
  それをそれぞれの個機で直通で会話が出来るというような…と。
  どこぞかで聞いた性能をつらつらと並べてみせたところ、

 「う〜ん。機体自体は何とでもなりますが。」

  遠くまで電波を飛ばしての交信には、
  土台となって揺るがぬ級の、中継用の強靭な電波塔が要りますし。
  戦後の通信を邪魔しているということになっている、
  それは強靭な独占電波をねじ伏せる種の
  新しい波長の電波というものの研究も要りますな。

何を夢みたいなお話をと、一蹴するどころか、
もっと理論が上乗せされたお返事が返ってきたのへは、
七郎次の側があららとびっくり。

 「うあ、結構 御存知なんですね、そっちのあれこれも。」

 「シチさんこそ。」

  何だか面白そうなお話ですよね。
  音声電波を信号化する技巧式を
  いかに細分化させて基盤へ封入出来るかへ工夫をすれば、
  小型化は可能だと思いますし、
  此処での騒動が終わったら、
  そっちの研究にも手を出してみましょうかね…。

なかなか頼もしく、先の話を広げる平八だったのへ、
それは楽しみですねぇと槍使い殿もわくわくと頬笑んで……



  というワケで、
  こちらの皆様はもしかして、
  ウチの“千紫万紅 柳緑花紅”へ至る方々なのかも知れません。
(苦笑)







      〜Fine〜  2012.05.06.〜05.15.


  *ややこしくて長々としたお話へのお付き合い、
   お疲れ様でした & ありがとうございました。
   書き始めた5月6日は、
   月の楕円の軌道が日本の上空を通る折、
   地球に最も近づく位置取りになったその上、
   日本からは満月に見える月齢でもあり。
   これが重なる晩の月は、
   その筋では“スーパームーン”というのだそうで。
   肉眼での目視でも月が大きく見えるくらいというから、
   結構な近さだと思われます。
   そんな月からの引力のせいで、不思議現象が起こったら…なんて、
   切っ掛け的には他愛ない始まりだったのですが。
   実際に書いてみたらば、
   何だか理屈まるけな話になりかかってて申し訳ありません。
   異世界噺は、別部屋でたんと書いているのですが、
   こっちで理わりまで浚ってる話ってのは無かったと思いますので、
   (強いて言えば寵猫抄かな?)
   ついついくどくなったかも。

   あと、お話の中に出て来た神無村エピソードは、
   一部、ウチのシリーズならではのものも交ざっておりますので念のため。
   そもそも、村へ着いてから第一波の野伏せりたちの襲撃があったところまで、
   一体何日かかっているのかが、明らかじゃあありませんしね。
   1週間やそこいらで、
   あの弩を完成させるのはちょっと無理だろうと思いますが、
   そうかといって、いくら交通の不便な土地でも
   向こうは紅蜘蛛だの浮遊要塞だのでやって来ているんだから、
   そんなに大変な旅程にもならんだろうし。
   う〜ん、やっぱりスピンオフでいいから、続編作ってほしいです。 

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